{2,2,3,3}の部分集合の圏で直積と極限を見る
そもそも重複のある集合で考えていいのか?みたいな話はいったん置いておくmrsekut.icon
以下の具体例
参考
$ P=\{2,2,3,3\}の部分集合の圏を見て、直積と極限を具体的に見る
対象は、集合$ Pの部分集合
列挙すると、$ \emptyset, \{2\}, \{3\}, \{2,2\}, \{2,3\}, \{3,3\}, \{2,2,3\}, \{2,3,3\}, P の9個
射は、$ A\sub Bが成り立つとき、唯一の射$ A\to Bがある
換言すると$ Aが$ Bの約数のとき、$ A\to Bとする
対象と射を書いた
https://gyazo.com/7efd3bfa86596c79568bcf73b45c0ff9
図1
こういう直積が存在する
https://gyazo.com/f03f239224976055d9f0d092f04dcc21
いつもの図で見るなら
https://gyazo.com/887c7a8eec39ef869653d6001ecb81bf
対象を2つ固定する
$ A=(2,2,3)、$ B=(2,3,3)
圏$ \mathrm{Span}(A,B)はこんな感じ
https://gyazo.com/83dc1fe3d16a9cb48645e0f085119050
スパンの圏の終対象が$ A,Bの直積になるので、
今回の場合は、$ (2,3)が$ A\times Bになる
錐とは
添字圏として以下のような圏$ Jを考える
対象は$ 1,2の2つであり、間に射はなく、恒等射のみ
https://gyazo.com/a594fb11993734861d6b7c7fbdd07ae0
関手$ F:J\to\mathscr{A}を以下のように定義する
$ F(1)=(2,2,3)
$ F(2)=(2,3,3)
https://gyazo.com/5ca38936c17d7ec62c85ba834f8ce705
こうしてできた圏$ \mathscr{A}内の同じ色の対象と射の組の一つ一つが錐である
例えば、組$ (\emptyset,p_1,p_2)
これを$ (\emptyset,\{p\})と表記する
この図の下側は圏$ \mathscr{A}内の話なので、対象や射はかなり省略されて書かれてある
全部書くとこのノートの一番上の図1になるのでmrsekut.icon
今回の話に必要な分だけ射を少し書き足す
https://gyazo.com/98dea24283585bd29cc6f44c81c0930d
上の話から、錐の圏$ \mathrm{Cons}(\mathscr{A},F)は以下のように作れる
https://gyazo.com/d623387304012642c0f3318a4e1dac4e
対象は錐で、射は$ \mathscr{A}内のもの
終対象が$ ((2,3),\{s\})になっていることがわかる
錐の圏の終対象が極限なので、この場合$ ((2,3),\{s\}) $ (2,3)のみを指して極限とも言う
故に$ (2,3)=\lim_\leftarrow F
全体で見るなら
https://gyazo.com/0090cdbafe6fdb1dc541d4a738d1872c